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マジで面倒!日本とアメリカの大学の教授職の名称の違いをどう訳す?

どうも、Glocal Lifeです。

私はアメリカの大学のテニュア・トラック(終身雇用コース)の

Assistant Professorなのですが、

日本の大学の「助教」とは、全く異なります。

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准教授が最適?

私の役職を日本語で訳す時に

どうしたらいいんだろうな〜と疑問に思ってましたら、


アメリカの大学で同じ立場の友人が、

Facebookに疑問を投げかけていて、


その友人たちとの議論が大変に興味深かったので、

友人の許可を取り、掲載します。


結論から言うと、私のアメリカの大学での立場は、

日本語では准教授が最適なようです。


以下、友人のFacebookでの議論を転載します。

友人Aの疑問

まず、こちらが友人のFacebookでの投稿です。

以下、長文になりますが、引用させてもらいます。

学校教育法による名称の変化に関する質問です。


日本では2007年以降、

従来「助手」と呼ばれていた職階を

「助教」と呼ぶようになったようですが、


英訳した際「助教」は

Research Associate / Assistant Professor になるそうです。


英訳の呼称は大学により異なるらしいですが。

しかし後者の呼び方では

かつての「助教授」という名称と混同してしまいます。


日本で書類を出す予定があり、

自分のアメリカでの職階を日本語で示さねばならないのですが、

とても困っております。ですのでお知恵を拝借できれば幸いです。


こちらでのAssistant Professorは

2007年以降日本で呼ぶところの「助教」とは全く異なりますし、

Research Associateですと なおさら違ってきます。


こちらでResearch Associateというとポスドクのような身分

あるいはPhD Candidacy を得たのち

リサーチの補佐をしている院生のような身分です。


2007年以前の「助教授」は

今では「准教授」と呼ばれるようになったようですが、


「准教授」というとテニュアトラックを終え、

すでにテニュアを獲得した

Associate Professorのような印象をうけます。


ここで質問ですが、

私のようなテニュアトラックのAssistant Professor

2007年以降の改正からですと「准教授」と訳すべきなのでしょうか。


1)「助教授」という名称はもう使用されなくなったこと、

2)「助教」とは全く異なる身分である、ということを考えると、

どういった日本語訳を用いるべきなのか迷ってしまいます。


日本では「准教授」という職階でも、

国立大学などでは任期制であったり、

まだテニュアを取れてない方もいらしたりするらしいので、


こちらのテニュアトラックのAssistant Professorは

准教授」でいいのかなという気はしています。


名称にお詳しい方お知恵を授けていただければ幸いです。

よろしくお願い申し上げます。

友人Bの英語での回答

友人Aの疑問に対するアメリカ人の友人Bの回答はこちらです。

I can only tell you what my experience at 広大 seems to have been, and what I know from a friend of mine who was recently tenured at 京大.

For us, 准教授 still meant "tenured" as of last year. So someone such as myself who was not Assistant Prof/助教授 (no idea why not) but had a fixed-term appointment became 特任准教授. (Since that does not translate well into English, I just called it "Visiting Associate Professor," because that indicated that I was old but not tenured.) My friend,who had a PhD, while pre-tenure, was listed as 助教授. He is now upgraded to 准教授.

In short, for your case, would putting something like 助教授(テニュアトラック)on your paperwork do the trick?

友人Aの補足1

2007年以降めんどくさいですね。

これ、さきほどググッてみつけました。

rhinoos.xyz

助教は講師以下になるんですね。


だったらなおさら助教を

Assistant Professor と訳すのは無理があるような気がしてきました。


だって視点を変えると、

Assistant Professor が講師以下の助教になることなので。


うーん。しかもこのサイトによると助教授という身分はないので

経歴詐欺だなんて物騒なことまで書いてあるし…。

友人Cの回答

こちらは、また違った友人の回答です。

う〜〜ん。私も友人Bさんの策が一番良いと思いますけど、

「助教授」を使って、経歴詐称とかが気になるんだったら

多分「アシスタント・プロフェッサー」で良いと思います。


その名称も大学関係者なら一応通じるし。

会社の世界なんかも、地位とその意味するところが全然違うせいか、

もう訳されずにそのままカタカナにされてしまってたりしますよ。


(例:vice president→バイス・プレジデントとか。

VPは確かに偉いのだけども、部長のように結構ゴロゴロいるので、

副社長というと語弊があるからです。)


どうしても日本語にしたいのだったら

准教授(任期付き)」でいかがですか?


テニュアトラックというのは、実は「任期付き」だということで、

テニュアが取れると無任期になるということですよね?

友人Dの回答

うちの大学なんかは「専任講師」「准教授」「教授」です。

専任講師からは、暗黙のうちにテニュアードです。


「特任」はあくまでも正規の人員外で、5年間の任期つき。

更新が認められる場合も、認められない場合もあります。

友人Aの補足2

それはすっきりわかりやすくていいですね。

無理に日本語に訳そうとすると、めんどくさそうなので、

肩書きのところを「比較文学(者)」にするのも

悪くないなと感じ始めました。

学位は比較文学ですし。

友人Aの補足3

補足すると、イギリスの大学でいうところのLecturerと

アメリカの大学で呼ぶところのLecturerもかなり違うので、


Bioのセクションに

Lecturer (equivalent to Assistant Professor in the US)と書いてあるのも

見たことがあります。

統一してくれれば簡単なのに。

結論

以上、長々と様々な方のご意見をご紹介しましたが、

私の現在の役職は、正確に言うと、

Assistant Professor (tenure-track in the U.S.)

(equivalent to Associate Professor in Japan)になり

日本語に訳すと、准教授が最適なようです。


「助教授」という役職は日本でなくなったので、

経歴詐称を疑われても面倒なので、

ブログやツイッターなどのプロフィールを変更しておきます。


プロフィールの役職名変更の説明のためとは言え、

長文失礼いたしました。

読んでくださって、ありがとうございます。

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