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マザー・テレサの偽善性!キリスト教と植民地主義と人種主義の関係

どうも、Glocal Lifeです。

今回の記事では、マザー・テレサの偽善性について考えてみたいと思います。

The Missionary Position: Mother Teresa in Theory and Practice

The Missionary Position: Mother Teresa in Theory and Practice

マザー・テレサが好きじゃない

私も以前からマザー・テレサに違和感を感じるというか、

苦手というか、好きじゃなかった。


彼女からは、どうも古くさい植民地主義と

「白人が優れているから、有色人種に恵んでやるのだ」というような

人種差別主義を感じるからだ。


私のアメリカ人の白人女性の同僚にも

マザー・テレサが好きな人がいるんだけど、

その無知さにも、すごく嫌気がさしていた。


私のマザー・テレサに感じる偽善性を、

この記事がよくまとめてくれたので、ご紹介したいと思います。

www.huffingtonpost.jp

質の悪い医療と収益の不適切な管理

まず、一番疑問を感じるのは、この部分ですね。

彼女はその生涯に、100カ国で計517の慈善活動を行ったが、

研究では、医療を求めた者はほとんど診療してもらえなかったという。


医師は不衛生な、「適していない」環境で診療しなければならず、

食料も不十分で、鎮痛剤もなかった。


資金が足りなかったわけではない。

マザー・テレサの呼びかけは海を越えていたからだ。


研究者らによれば、診療環境が十分でなかったのは、

彼女が「苦しみと死に対する独特の信念」を持っていたからだという。

他人が苦しむのを見るのが好きなサディスト?

そして彼女の「苦しみと死に対する独特の信念」とは、

以下の言葉で、表されるそうです。

「キリストの受難のように、

貧しい者が苦しむ運命を受け入れるのは美しいものです。

世界は彼らの苦しみから多くのものを得ています」

この言葉を本気で言っているのなら、

頭がおかしいか、馬鹿じゃないかと思うけど、

残念ながら、彼女は、本気で言ったんだよなぁ〜


こういう話を聞くと、

彼女は他人が苦しむのを見るのが好きな

真性のサディストではないかと思う。

宗教を利用する人間は好きじゃない

あと、この記事が指摘しているように、

こういう風に宗教を利用する人間は好きじゃないですね。

彼女のイメージは植民地の論理に完全に縛られている。

世界で最も貧しい褐色の肌の人々を救う、

輝く光を持った白人というイメージに。


マザー・テレサは殉教者だった。

インドや南半球の貧しい人のための殉教者ではなく、

白人とブルジョワのための殉教者だ。

(中略)

彼女にはいつも「思惑」があった。

インドの最も貧しく、病気の人々をキリスト教に改宗させることだ。

「彼女を何か特別なものにしようとする

教会の熱烈なキャンペーンもあった」そうですが、

彼女の「改宗の強要」に関しては、

もっと真摯に批判すべきだと思う。

www.washingtonpost.com

宗教を取り巻く権力や支配の構図が好き

「マザー・テレサは生前、悪名高き独裁者と親交があった」との記述もあるし、

基本的には、宗教を取り巻く権力や支配の構図が

好きだったんだろうなぁ〜と思います。

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マザー・テレサに関する研究は、以下の3つも参考になります。

1)2013年のオタワ大学の研究:

Mother Teresa: anything but a saint... | UdeMNouvelles

2)クリストファー・ヒッチェンスの書籍

The Missionary Position: Mother Teresa in Theory and Practice

The Missionary Position: Mother Teresa in Theory and Practice

3)タリク・アリのドキュメンタリー映画「地獄の天使」

www.youtube.com

ガンジーやタゴールの方が尊敬できる

この記事の部分なども、私はすごく同感です。

「マザー・テレサが時間を経ずして聖人になるのはかなり腹立たしい。

(中略)

彼女の栄光はインドの精神の犠牲の上に成り立っている。(中略)

自分たちを助ける白人は特別で優秀だとの概念を強制的に植え付けられた。

改宗など大したことではないと思わされた。

(中略)

マザー・テレサは時を経て白人にとっての聖人となっても、

褐色の肌にとっての聖人とはならないだろう」

個人的には、マザー・テレサよりも、

ガンジーやタゴールの方が、

私はよっぽど親近感を感じるというか、

人間として尊敬できる気がします。


ガンジーやタゴールについて書いた過去記事は、こちらです。

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植民地主義と人種主義とキリスト教の関係

植民地主義と人種主義とキリスト教の関係については、

ポスト植民地主義の視点から切り込んだ、

こちらの書籍が世界的に有名です。

文化と帝国主義〈1〉

文化と帝国主義〈1〉

「ポスト植民地主義」という学術分野

著者であるサイードは、パレスチナ出身で、

イギリスで教育を受け、

アメリカの超一流大学であるコロンビア大学の名物教授でした。

この「オリエンタリズム」の本で、

「ポスト植民地主義」という学術分野を確立しました。

オリエンタリズム〈上〉 (平凡社ライブラリー)

オリエンタリズム〈上〉 (平凡社ライブラリー)

サイードの自伝も、大変に興味深いです。

遠い場所の記憶 自伝

遠い場所の記憶 自伝

シュバイツァーも同罪?

ちなみに、ポスト植民地主義の視点から、

同じような批判を受けている白人には、

「密林の聖者」と呼ばれたシュバイツァーもいます。

www.roangelo.net

日本語で見つけた文章は、こちらです。

【医療】「シュバイツァー博士は“密林の聖者”ではなかった」2 - るいネット

まとめ

という訳で、今回の記事では、

マザー・テレサの偽善性について考えてみました。


結論としては、

ノーベル平和賞を受賞したマザー・テレサは、

西洋至上主義、白人至上主義の

人種差別主義者、植民地主義者であり、

その慈善活動は、偽善性が強い。


もちろん、時代的な制約もあるが、

ノーベル平和賞を受賞した人間が、

人格的にも優れているとは限らない。


マザーテレサにおける教会の後押しなど、

ノーベル平和賞は、政治的な思惑が多分に絡むものだ。


肩書きではなく、自分の頭で判断するのが大切だ。

ということでした。


多様な意見の一つとして、

少しでも皆様のご参考になれば嬉しいです。

これからもGlocal Lifeをよろしくお願いします。

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