働き方の未来に逆行している？「重版出来」に共感できない３つの理由
「ズートピア」は、妹にすすめられましたが、
「重版出来」は姉にすすめられました。
- 作者: 松田奈緒子
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2013/11/04
- メディア: Kindle版
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原作は漫画ですが、テレビドラマが好きな人なので、
現在、放映中のドラマを見たんじゃないかなぁ〜と思います。
「ズートピア」は、私の中では、大ヒットでしたが、
「重版出来」はダメでした。
今回の記事では、その３つの理由を書きます。
1. 勤労意欲の衰え
一つ目は、私の中での勤労意欲の衰えです。
私の姉は「社会の中でいろんな人が協力し合って、
一つの仕事（本という作品）を作り上げる」ということに
憧れがあるみたいですが、
社会人を一通り経験して心がすり減っている今の私は、
正直、そのことに、そこまでの意義を見出せない。
新入社員への冷めた気持ち
主人公の新入社員の女の子は、
素直で純粋で、すごく良い子だと思うが、
先輩社員としては
「わ〜すごいキラキラ輝いてるな〜」と眩しく思うと共に、
「あ〜はいはい、今年もそんな時期が来たよ。
今の新入社員が持っている仕事に対する純真な気持ちがいつまで持つかな？」
というような冷めた気持ちも同時に感じるんじゃないだろうか？
2. 体育会系主人公にうんざり
もう一つ、この主人公に感情移入できない理由は、
柔道でオリンピックを目指していたバリバリの体育会系に設定されていることだ。
私個人も、小学校４年生から高校卒業までの９年間を
ずっとバスケットボール部に所属して、
体育会系で過ごしたこともある人間なので、
体育会系人間の良い所もたくさん知っている。
ただ、これからの社会の流れを考えると、
頭の中まで筋肉な体育会系人間の未来は暗いと思う。
体育会系人間はイエスマン
日本の会社では、体育会系人間は可愛がられる。
なぜなら、体育会系人間は根本的に
目上の人間の命令を遵守する「イエスマン」だからだ。
「イエスマン」というのは、
上司の言うことに反発や質問もせずに「イエス」と言ってくれるので、
上司の立場からは、大変に扱いやすいが、
しかし、それは別の言葉で言えば、
「自分の頭で考えることを放棄している」ということだ。
体育会系人間はロボットに仕事を奪われる
自分の頭で判断せずに、先輩や上司の言うことに従う方が楽かもしれないが、
そういう人間の仕事は、これからの時代はどんどんロボットに奪われるだろう。
3. 出版業界はオワコン
「重版出来」に共感できない最後の理由は、
舞台が出版業界に設定されていることだ。
紙媒体の出版業界は、これからの時代、
どう見ても、オワコン（終わったコンテンツ）で未来はない。
創作者に寄生する人間像
「重版出来」の魅力である「社会の中でいろんな人が協力し合って、
一つの仕事（本という作品）を作り上げる」ということに関しても、
見方を変えれば、作家というクリエーター（創作者）に、
創作できない人間（編集者、社員、印刷業、本屋など）が寄生しているようにも見える。
出版社の仕事は縮小
以前は、本を出版する場合は、出版社を通さなければいけなかったので、
そのような仕事にも需要があったが、
現在は、驚くほど簡単にKindleで自費出版できる。
noteの有料記事も可能になった現在から先の時代で、
出版社の仕事は無くなるとまでは言わないが、
大幅に縮小されていくだろう。
時代の流れが見えていない作品
原作者の松田奈緒子は、漫画家の自分の身近な世界として出版業界を選んだのだろうし、
登場人物も魅力的で、娯楽作品としては、良い漫画だと思う。
しかし、この漫画が日本経済新聞「仕事マンガランキング」第1位を獲得したというのは、
「日経の審査員の目は節穴か？」と思う。
ドラマ化もされて「これからの新入社員の働き方の指標」というような
トレンド化されるのなら、
そういった流行を発信する方も受信する方も、
時代の流れが全く見えていないなと思う。
まとめ
今回は辛口批評になってしまいましたが、
この作品を好きな方の気持ちを否定するつもりは全くありません。
上の述べたように、登場人物も魅力的で、
娯楽作品として良い漫画だと思いますし、
いくら働き方の形態が変わろうと、
仕事に向き合う姿勢というのは変わらない部分も大きいと思います。
（こちらの記事では「働く」とは「はた（周り）を楽にする」との
恩師に教えを紹介しています）
これからの働き方の未来を考える
この作品が今現在の自分にはピンとこないのは、
１つ目の理由として挙げた私自身の勤労意欲の減退が大きい気がしますが、
これからの働き方の未来を考える上で、
以前からブログに書いていることをまとめさせてもらいました。
ご参考になれば嬉しいです。
関連記事
ちなみに妹にすすめられて見たズートピアの感想はこちらです。
www.glocallife.net
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