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滅びを待つ業界のNo.1?日本の出版業界の甘えの構造を愚かと思う

どうも、Glocal Lifeです。

今回の記事では、

日本の出版業界の「甘えの構造」について、

考えてみたいと思います。

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Kindleの自費出版の利点

前回の記事で紹介した

かん吉さんのブログ運営の参考書ですが、

同じ内容の本を、出版社から出していたら、

1000円近い値段がしたでしょうね。


Kindleの自費出版は、

購読者のために本の値段を廉価に抑えつつ、

執筆者の利益率も高いという

本を書く人と読む人の両方に嬉しい仕組みだと思います。

現在の日本の出版業界に対する違和感

以前の記事でも書いたのですが、

私は現在の出版業界に対して違和感を感じています。

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その違和感の根本は、ぶっちゃけ、

作家を安くこき使って、

出版社がぼろ儲けしすぎなシステムな気がするからです。

本を刷るのは、お金を刷るのと同じ

以前、出版社に勤めている方と私的にお会いした際に、

「本を刷るのは、お金を刷るのと同じボロ儲けの仕組みだ」と仰っていて、

なるほどと思うと同時に、少しぞっとしました。


もちろん出版社の方たちも、

激務の中、頑張っていらっしゃるので、

相応の給料は受け取るべきだと思うのですが、

そもそも私は日本の出版社の編集者の仕事内容が、少しおかしいと思う。


主人公が出版社に勤務する、この漫画を読んで、

その思いは、ますます強くなった。

忘却のサチコ(1) (ビッグコミックス)

忘却のサチコ(1) (ビッグコミックス)

本の執筆は著者と編集の二人三脚?

日本では「本の執筆は著者と編集の二人三脚」のようなものと考えられていて、

本来なら、本の著者がやるべきような仕事を、編集がやることがほとんどだ。


本の構想を練ることや、執筆のための資料収集などは、

本来は、作者本人か、作者が個人的に雇ったアシスタントがすべきことで、

出版社の編集者の仕事ではない。

アメリカの出版業界との違い

私が知る限り、アメリカの出版業界では、

本の執筆者と編集者の境界線は、かなりはっきり引かれている。


本のアイディアや構想、資料収集や締め切りのコントロールなどは、

100%本の執筆者の責任で、編集者の責任ではない。

「edit」から逸脱している仕事内容

編集者の責任は、執筆された原稿を edit (文章を読みやすいようにチェックする)だけだ。

edit が仕事だから、編集者は editor なのだ。

現代日本の出版業界の編集者の仕事は、本来の文章の「edit」から大きく逸脱している。

日本社会の「甘えの構造」

私はそれは、日本社会の「甘えの構造」の典型的な例だと思う。

「甘え」の構造 [増補普及版]

「甘え」の構造 [増補普及版]

この本は「日本人論」の原型となった古典的な本だが、

日本社会の現状は、今もあまり変わっていないように思われる。

締め切りに間に合わなければ自己責任

執筆者が締め切りに間に合わなくて原稿を落としたら、

それは執筆者の自己責任であって、

編集者は、事前にきちんと締め切りを伝えてあるのなら、

責任は一切ない。


仕事の締め切りを守らない人間は、

社会人としての信用を失って、

次の仕事のオファーが来にくくなる。


他の業界では当たり前の社会人の常識が、

なぜ出版業界だけは当てはまらないのだろうか?

非論理的な編集者の責任

「締め切りに間に合わないのは編集者の責任」というのは、

「仕事の納期に間に合わないのは、仕事を発注した発注者の責任」というのと同じで

はだはだ非論理的だ。

「甘え」を許した出版社が悪い

これは、執筆者と編集者の間に、適切な境界線が引かれておらず、

お互い甘えあって、馴れ合っていて、

社会人としての個人の確立ができていないせいだろう。


そして、この場合、非難されるべきは、

自分たちの利権のために、

執筆者に社会人としてあるまじき「甘え」を許した出版社の方だ。


だから、正直私は、出版不況は、

出版業界のような不健全な業界には、当然の結末だと思っている。

会社組織に対する個人の抵抗

電子書籍の隆盛で、出版業界が潰れるなら、

それは電子書籍という新たな外敵に滅ぼされるのではなく、

「本を刷るのは、お金を刷るのと同じ」と考えていた

内部の腐敗・堕落要因のせいで滅びるのだと思う。


腐敗した出版業界に、新たな風穴を開けるためにも、

Kindleの自費出版や、noteの有料記事などは、

出版社という大きな会社組織に対する個人の抵抗という意義で

私は応援している。

まとめ

今回の記事では、

日本の出版業界の「甘えの構造」について、

考えてみました。


あくまでも個人的な意見ですが、

多様な意見の一つとして、

皆様の思考の糧に少しでもなれば嬉しいです。


これからもGlocal Lifeをよろしくお願いします。

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