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ニートの定義から見えてくるのは歪んだ社会の年齢差別と性差別?

どうも、Glocal Lifeです。

今回の記事では、ニートの定義の矛盾について考えてみます。

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ニートの定義の矛盾

以前の記事で、ニートを毛嫌いする人のために、

3つの違う呼称を考えてみた。

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今回の記事では、

ニートという言葉そのものが持つ矛盾を考えてみたい。

ニートの定義

ニート(NEET)というのは、

"Not in Education, Employment, or Training"(NEET)とのことだ。


私がこの言葉を逆説的に使うのが好きなのは

「教育中じゃなくても、雇用中じゃなくても、訓練中でなくても、

それ以外の人が社会に存在してもいい」と強く思うからだ。

ニートと社会

ニートの定義を考えると、面白いと思うのは

「人間は教育を受けてるか、雇用されているか、

訓練を受けてるかでなければいけない」という社会の考え方だ。


そして、それ以外の人間をどう呼んだらいいか分からずに

「教育中でも雇用中でも訓練中でもない者」という曖昧な定義しかできない。

ニートは年齢差別か?

ただそうすると、就学前の子供も、退職後の老人も

「教育中でも雇用中でも訓練中でもない者」になってしまうから、

ニートは15歳から35歳に限られているらしい。


60歳になったら「教育中でも雇用中でも訓練中でもない者」になってもよくて、

20代や30代はダメというのは年齢差別ではないのか?

「年齢=人生ステージ」ではない

「ライフ・シフト」によると

「年齢=人生ステージ」の考え方は、

人口の半数以上が100歳まで生きるのが

普通になった社会では、立ち行かなくなる。

LIFE SHIFT(ライフ・シフト)

LIFE SHIFT(ライフ・シフト)

年齢に関わらず、教育中じゃなくても、

雇用中じゃなくても、訓練中でなくても、

それ以外の人が存在してもいい社会の方が、

多くの人にとって生きやすいと思う。

「生産性=人間の価値」ではない

私が生産性の議論が好きじゃないのは、

人間の生産性なんて簡単に測れるものではないと思うからだ。


そして「生産性=人間の価値」という考え方になれば

「生産性のない奴は死ね」ということにもなりかねない。


遊びの中から、生産性が豊かなものが生まれることも多くあるし、

人間とはもっと複雑で自由な存在だと思う。


「生産性=人間の価値」という考え方は、

「お金の多寡=人間の幸福」と同じくらい、

短絡的で愚かな価値基準だと思う。

専業主婦はニートか?

あと、ニートの定義を

「教育中でも雇用中でも訓練中でもない者」とすると、


論理的に考えたら、専業主婦もここに含まれると思うが、

それはどうなんだろう?


主婦だって、教育中でも雇用中でも訓練中でもない。


家事労働者だと言うのなら、

シェアハウスに住んで家事をしている居候ニートも同じなのでは?

感情論よりも論理的な議論

日本人は企業戦士と主婦の家族像に慣れてるから

「主婦だって、教育中でも雇用中でも訓練中でもないから、

ニートと同じじゃないか?」というと

自分の母親が否定されたように感じる。


しかし大切なのは、

感情的な反発ではなくて、論理的な議論だ。


主婦を否定しないのなら、

ニートも否定すべきじゃない。


そうでなければ、

それは性別やジェンダーによる差別だと

言われても仕方ないだろう。

年齢差別と性差別

結局ニートという言葉から見えてくるのは、

年齢差別と性差別だと思う。


「高齢者は無職でもが、若者は働け」というのは、

働きたい高齢者の差別にもつながるし、


「結婚したら主婦か主夫になってもいいが、

独身者は働け」というのは、

独身者への差別じゃないか?


主婦や主夫が社会的に許されるのなら、

独身者がニートになったっていいじゃないか?

まとめ

という訳で、今回の記事では、

ニートの年齢差別と性差別について考えてみました。


結論としては、以下の3点です。

1)ニートの定義から見えるような

「人間は教育を受けてるか、雇用されているか、

訓練を受けてるかでなければいけない」という社会の考え方は不適切だ。


2)人間の生産性なんて簡単に測れるものではないし、

「生産性=人間の価値」ではない。


2)年齢に関わらず、性別に関わらず、

教育中じゃなくても、雇用中じゃなくても、訓練中でなくても、

それ以外の人が存在してもいい社会の方が、

多くの人にとって生きやすいと思う。

多様な意見の一つとして、

少しでも皆様のご参考になれば嬉しいです。

これからもGlocal Lifeをよろしくお願いします。

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