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英雄と凡人の生命の価値は平等か?漫画「キングダム」に感じる違和感

私の周りの女性が漫画「キングダム」が好きな人が多くてビックリしています。

キングダム 1 (ヤングジャンプコミックスDIGITAL)

キングダム 1 (ヤングジャンプコミックスDIGITAL)

すごいオトコくさい漫画なので、男性読者が多いイメージでしたが、

女性で好きな方も多いんですね。少し意外でした。


良い作品だと思うんですが、私がどうしても馴染めない気がするのは、

トルストイの「戦争と平和」が好きだからだと思います。


今回の記事では、そのことについて語ります。

人が好きな物にケチをつけるのはNG

最初にお断りしたいんですが、

私はもともと人が好きな物にケチをつけるのは、

あまり良い趣味じゃないと思っています。


「じゃあ、こんな記事を書くなよ」と思われるかもしれませんが、

私が漫画「キングダム」を読むと、

どうしてもトルストイの「戦争と平和」が頭に浮かぶので、


その二つの作品の関係を自分なりに書いてまとめたい気持ちが強いので、

これは、自分なりの感想記事なんですよ。

「好き・嫌い」は主観的

以前の記事で「映画は苦手だけど、映画好きの人の話を聞くのが好き」と書いたように

私は「好き・嫌い」の感情は、主観的なもので、

「どちらが正しい」という絶対的なものではないので、


自分が苦手だったり、馴染めなかったりする作品が大好きな人の話を聞くのは、

自分にとって新しい世界が開くような感じがして、その感覚がすごく好きです。

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「自分の大好きな作品をけなされるのは嫌だ」という気持ちもわかりますが、

それは「好き・嫌い」の感情を絶対視して、

好きな人と嫌いの人のどちらが「正しい」か、という論争になるから、

泥沼化するんじゃないでしょうか?

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けなす意図はない

ひとまず私は「キングダム」という漫画作品を迫力と勢いのある良い作品だと思うし、

けなしたり、おとしめたりする意図は全くない。


ただ、この作品を読んで感じる「違和感」を自分なりに言語化したいな〜と思って

この記事を書かせていただくので、ご了承ください。

キングダムとは…

前置きが長くなりましたが、「キングダム」という漫画作品をご存知ない方に、

簡単に紹介させていただきますね。

キングダム 1 (ヤングジャンプコミックスDIGITAL)

キングダム 1 (ヤングジャンプコミックスDIGITAL)

ウィキペディアによると「『キングダム』は、原泰久による日本の漫画。

『週刊ヤングジャンプ』(集英社)にて、2006年9号より連載中。

第17回手塚治虫文化賞マンガ大賞受賞作。」だそうです。

キングダム (漫画) - Wikipedia

勢いのある漫画

連載10年を迎えて、既刊42巻というので、

単純計算で、一年で4巻以上発刊しているみたいです。


どっかの富樫さんと比べて、めちゃくちゃ仕事をなさる方のようです(笑)

「単行本の累計発行部数2000万部以上(1〜39巻累計)」だそうです。

漫画の内容紹介

ウィキペディアを続けて引用させていただくと、

「中国の春秋戦国時代を舞台に、大将軍を目指す少年・信と


後の始皇帝となる秦国の王・政の活躍を中心に、戦乱の世を描く」というわけで、

古代中国を舞台とした始皇帝による中国統一までを描く漫画です。


主人公が「大将軍を目指す少年」なので、合戦(戦争)描写が主になります。

私が感じる違和感

上にも述べたように、勢いと迫力のある良い漫画だと思います。


私が感じる違和感は、ただ一つ。

この漫画の中での「英雄」と「凡人」の描かれ方の違いです。


簡単に言うと、私の違和感は以下の感じです。

「英雄」と「凡人」って、そんなに簡単に区別できるの?


「数人の選ばれた英雄が合戦の勝利を左右する」と描かれているけど、

ぶっちゃけ、戦争の時に一人の人間ができることって限られてない?


凡人の存在意義が1だとしたら、英雄はせいぜい1.2ぐらいじゃない?



ドラマティックな内容にしないと漫画として成り立たないのは分かるけど、

この漫画みたいに凡人の価値は1で、英雄の価値は千とか万とかにされると、

めちゃくちゃ違和感がある。


しかも戦国時代が舞台なので、

一兵卒のモブとかは「英雄」の強さを描写するために、どんどん殺される。


漫画なので、主要人物とモブが差別されるのは多少はしょうがないけど、

英雄と凡人の「生命の価値」が、1対10000ぐらいに描写されると

正直、少し不愉快に感じる。


他の合戦ものの漫画よりも、この作品は、その傾向が強い気がします。


だから、人気なのかもしれませんが、

それもちょっと人間として、歴史の見方の底が浅いな〜って気がします。

生命は平等じゃないが差別はするな

ここまで自分の感想を書いてきて、

以前のベジタリアンへの違和感を書いた記事と同じように、

私は「生命の価値をあらかさまに差別する」のが好きではないのだと思った。

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残念なことに、生命の価値は、平等ではない。

血統書付きでチヤホヤ可愛がられて生きるペットもいれば、

生まれた時点で食用になる運命の家畜もいる。


人間だって、裕福な家に生まれた子供と、

貧乏な家に生まれた子供は、平等じゃない。


また金銭的な部分に限らず、

「生まれつき美人(イケメン)または生まれつきブサイク」

「生まれつき頭がいい(または勉強に適した環境に生まれる)」


「生まれつき運動神経が良い・手先が起用」などなど

人間だって生まれた時点から違いや差別を背負っている。

人為的な差別は不愉快

こういう不条理は生きている限りしょうがないし、

多少は受け入れて生きていかなければいけないけれど、


そのようなどうしようもない不平等や不条理性に加えて、

人為的にあらかさまに生命の価値を差別されるのは、

間違っていると思うし、見ていて不愉快だ。

次回へ続く

そもそも私が漫画「キングダム」に反感を感じる素地は、

高校生の時に愛読したトルストイの「戦争と平和」から来ていると思う。

次回の記事では、そのことについて書いてみたい。

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ちなみに戦国時代の漫画が好きな方は、

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