Glocal Life

自分らしさを大切に、世界とゆるく繋がるブログ

言葉の力を信じて、自分と相手の両方に対して、誠実な言葉を紡ぎたい

ブログを始めてから、

「言葉を大切にしている人」に出会う機会が増えた。

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ブログやnoteからの個人的なやりとり

ブログのお問い合わせを下さった方も、大学でカウンセラーをなさっている人で、
以降、頻繁にメールのやりとりをしている。

noteを通じて、twitterとFacebookで個人的なやりとりを始めた方も
フリーランスのお仕事をされている方で、素敵な言葉の使い方をなさる方だった。

私自身も比較文学の専門で、言葉のチョイスを「飯のタネ」にしている人間だ。
しかし「商売道具」という以上に、私にとって言葉とは大切なものだ。

私は「文は人なり」という言葉が好きだ。

その人の言葉の使い方から、人柄がにじみ出てくるように思う。

「言葉を自在に使う人」釈尊

「言葉を大切にしている人」と聞く度に、思い出すエピソードがある。

ドイツのヤスパースが、釈尊が亡くなった後の弟子たちの嘆きを

「言葉を自在に使う人を失ってしまった」と表現したことだ。

最初に学生時代に恩師から、この話を聞いた時は、よく分からなかった。

「『言葉を自在に使う人』って詐欺師みたいだな〜
でも流石に、お釈迦様を詐欺師扱いしちゃダメだろう〜(笑)」とか思っていたが、

最近よく、このエピソードを思い出す。

言葉とは人を癒して励ますもの

私は言葉とは、人を癒して、励ますためのものだと思っている。
私が好きな言葉の一つに、こんな言葉がある。

人がものを教えるというのは、

車が重かったとしても、油を塗ることによって車輪が回り、

船を水に浮かべて行きやすくなるようにしてあげることである。

その人の人生は、結局その人のものなんだから、
他人が干渉できる部分なんて、たかが知れている。

上の言葉の例を使えば、車輪を回すことは、その人にしか出来ない。

しかし、もしその車輪が、何らかの理由で錆びていて、
他の人の車輪より重かった場合は、油を差して回りやすくしてあげる手伝いはできる。

私にとって、人を励ます言葉とは、そういうものだ。

「言葉の力」を信じている

ただ時には、暴力や権力、財力などの直接的なハードパワーとは異なる
内発的なソフトパワーである「言葉の力」は、無力に感じることも多い。

しかし、私は「言葉の力」を信じている。

私が「言葉の力」を信じる原動力は、自分自身の体験があるからだ。


以前の記事でも紹介したが、

恩師が贈ってくれた言葉が、10年や20年を経てから、

泣き喚きたいほどの辛く苦しい時に、私の心を支え、癒してくれた。


恩師の姿が私の心の中に生きている限り、

私は「言葉の力」を信じることは辞めないだろう。

kbooks.hatenablog.com

タゴールの「ひとり歩む」

ただ、こんな私でも、生きている限りは、いろいろある。

良かれと思って紡いだ言葉が逆効果だったり、
上手く気持ちが伝わらずに歯がゆい気持ちを感じることも多い。

気分が落ち込んで、「言葉の力」を信じられなくなった時は、
恩師が贈ってくれたタゴールの詩を思い出すことにしている。

インドの詩聖タゴールの「ひとり歩む」という詩だ。

君の呼びかけに、だれも答えないならば

君よ、我が道を一人行け


皆が恐れを抱いて沈黙するならば

君よ、開いた心と恐れなき声をもって、ただ真実のみを語れ

もう一つのタゴールの詩

あと、これは恩師が贈ってくれた詩ではないが、最近インターネットで見つけた、
もう一つのタゴールの詩も素敵だったので、紹介します。

暗い嵐の夜に、だれも松明に火をつける者がなく

扉をたたく君に、だれ一人応じる者がいなくとも

君よ、失望してはならない。


雷が激しくとどろくなかで、我が心の松明に火をつけ

一人、暗闇の中で火を燃やせ!

話した後に、元気になればいい

私自身は、人に話す時には、その人が、私と話した後に、

少しでも心が元気になればよいと願って、

なるべくポジティブな言葉を使うように心がけている。

しかし、これはただ単に私が個人的に実践していることで、
これを他の人に期待するのは、無理がある。

私が落ち込んだ時には、誰かに慰めて励ましてもらいたいと思うが、
そうそう都合のいいタイミングで、都合のいい言葉をもらえるとは限らない。

自分で自分を励ませる人は最強

そう思うと、自分で自分を励ますことができる人は、最強なんじゃないかと思う。
私がよく思い出す恩師の言葉に、こんなのがある。

自分で自分を励ませる人は素敵な人だ。

人の心の痛みが分かる人だ。

「自分で自分を励ます」などと言うと、
「お前は、励ましてくれる友達はいないのか!?」などと思われるかもしれないが、

私はこの恩師の言葉に出会ってから、自分で自分を励ませる人は
「人の心の痛みが分かる人」だと思うようになった。

お互いに価値的な距離感が大事

そもそも私は、人との付き合いで、

なるべくプラスの物を還元できるように心がけている。


人は一人では生きていけないので、

お互いに頼ったり、支え合ったりは必要条件だが、

大人になった今は、まず自分自身の足で

しっかり立つことは大切だろう。


本当に困った時は友人を頼るのは必要だが、

ちょっと気分が落ち込んだ程度の普段から、精神的に依存するのは、

私にとっては、お互いに価値的な距離感ではないと思っている。

元気になる言葉を貯金しておこう!

なので、普段の生活で、ちょっと気分が落ち込んだ時のために、
元気になる言葉を、なるべくたくさん貯金しておこう。

自分が落ち込んだ時に、自分で自分を励ませるように、
私も普段から、自分が元気になる「善き言葉」を溜め込んでいる(笑)

このブログに載せる言葉も、そういうつもりで選んできた。

いつか誰かの心の支えの一助になる言葉が、

このブログの中で、一つでも見つかるなら、それにまさる喜びはない。

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