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ホモ・サピエンスの時代の終焉!「賢い」人工知能と「共感する」人間

昨日の記事で、「感情」と「つながり」こそが

「人工知能にできない」人間の付加価値だと語ったが、


そもそも、人間と人工知能を隔てるものは何だろうか?

「人間を人間たらしめている根源的な能力とは何か?」と言い換えてもいい。

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共感するヒト(ホモ・エンパテクス)

最近、私の読んだ本の中で、

人類を「ホモ・サピエンス(賢いヒト)」と定義するよりも、

「ホモ・エンパテクス(共感するヒト)」と定義した方が、

これからの時代には相応しいのではないかという一節があった。

限界費用ゼロ社会―<モノのインターネット>と共有型経済の台頭

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「賢い」人工知能と「共感する」人間

確かに、人工知能が人間の知能を凌駕した現代社会では「賢い」という形容詞は、
人間ではなく、人工知能に献上した方が良いかもしれない(笑)

kbooks.hatenablog.com

しかし、どんなに「賢い」人工知能も、人間のように「共感」することはできない。

私たちが普段人とのコミュニケーションの中で何気なく使っている「共感能力」は、
人間とロボットを分ける最大の相違点でもあるのだ。

知能をロボットに奪われたら、人間は馬鹿になる?

「知能をロボットに奪われたら、人間は馬鹿になるのではないか?」と心配も無用だ。

30代以上の人なら覚えている、携帯電話が普及する前の時代を思い出してほしい。

あの時代は、自分の家や親しい友人、親戚の家などの電話番号を
何件も、時には10件以上も暗記するのは、当たり前のことだった。

しかし、携帯電話が普及した今は、
電話番号を何件も暗記している人など、ほとんど見かけないだろう。

だからといって、電話番号を暗記していた昔に比べて、
電話番号を暗記しなくなった、今の人間の知能が低下したという話は聞いたことがない。

漢字の書き方を忘れた例

パソコンや携帯のメール機能の普及で、
難しい漢字の書き方を忘れてしまったという例も似たようなものだ。

昔は漢字はきちんと暗記することが社会人の基本教養であったが、
パソコンや携帯のメールを使用することで、手書きで文字を書く機会が少なくなり、

いざ手書きで手紙でも書こうとすると、普段あまり使わない漢字の書き方を
ど忘れしてしまった経験を持つ方も、少なくないだろう。

しかし、我々が漢字の書き方を少々忘れたとしても、
我々の知能が以前より劇的に低下した訳ではない。

人間のメモリーの外付けハードディスク

私はコンピューターや携帯電話、ロボットなどを含めた機械は、

人間の脳のメモリーの増量のために付ける、

外付けのハードディスクのように捉えている。


電話番号の暗記とか、漢字の変換とか、

「人間を人間たらしめている根幹」に関係のない部分は、

大いに機械を利用すれば良いと思う。

メールの時代に手書きの手紙をもらう嬉しさ

さて、そこで思い出してほしい。

メールが主流の今の時代で、わざわざ丁寧な手書きの手紙を受け取ると、
普段の味気ないメールの連絡とは一味違った嬉しさを噛みしめるのではないだろうか?

手紙の内容をメールで送ることが不可能な場合は、ほとんどないから、
手書きの手紙を受け取った嬉しさというのは、

メールの方がお手軽なのに、
わざわざ手間と時間という「付加価値」を付けてくれたことに尽きると思う。

私が「好きなことを仕事にして、人工知能にはできない付加価値を付けろ」
というのも同じようなことだ。

何故なら、「楽しそうに仕事をする人」に姿に触れて、

「自分も楽しい気持ちや嬉しい気持ちになる」という「共感能力」は、

人間を人間たらしめている根源的な能力だからだからだ。

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