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人を裁くのは英雄行為ではない!刑務所に入れれば終わりじゃない!

どうも、Glocal Lifeです。

裁判員制度に関する記事の第三弾です。

今回の記事では、

判決後のことを考えてみたいと思います。

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人は人を裁けるのか?

裁判員制度に関する記事の第一弾の記事で、

「『人が人を裁く』という考え方に違和感を感じる」

と書いたが、

そのように感じる理由の一つは、

レミゼラブルが愛読書のせいかもしれない。

レ・ミゼラブル (上) (角川文庫)

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無知と貧困の犯罪

貧しさのあまり一切れのパンを盗んだ主人公は、

刑務所に入れられる前には、

無知ではあったが、悪人ではなかった


しかし、刑務所での過酷な日々で、

彼は人間を信じられなくなり、本当の悪人に落ちていく。

刑務所は悪人を新たに作り出す

作者のビクトル・ユゴーは、

刑務所が悪人を更生させる場所ではなく、

悪人を新たに作り出す場所であることを

鋭く描いている。

司法制度に感じる違和感

私が現在の司法制度に感じる違和感は、

「判決を下せば、正義は執行された」

「刑務所に入れば、罪は償われた」と

世間的に思われていることだ。

正義が執行されるとは?

本当に正義が執行されるというのは、

加害者が、自分の犯した罪を心から悔い改めて、

更生することだろう。


そのためには、加害者が更生を望む場合、

それが可能になる環境がなければいけない。

罪を償うとは?

また、罪というものも、

刑務所に入れば画一的に償われるものではないだろう。


罪が償われたかどうかは、

加害者と被害者しか決めることはできず、

一つ一つの事件ごとに異なるのではないだろうか?

加害者の心の問題

時として、罪を一生背負う場合もあるかもしれないし、

そうじゃない場合もあるかもしれない。


厳しく言えば、罪は一生消えないのかもしれない。


その一生消えない罪を抱えて、どのように生きていくかは、

究極を言えば、加害者の心の問題だろう。

司法制度の「不完全さ」

ただ現在の司法制度は、

このような加害者の心の問題を考慮に入れるのは難しい。


それはそれでしょうがない部分もあるが、

このような司法制度の「不完全さ」を

裁判員となった一般市民は、もっと真剣に考えるべきじゃないだろうか?

根本的な解決策としての教育

レミゼラブルの作者であるユゴーは、

その根本的な解決策として、教育を強調した。


「学校を設立する者は牢獄の門を閉める」と訴えて、

教育の普及に尽力した。


現在の日本も制度は整っているかもしれないが、

いじめ、学級崩壊、不登校など教育に関する問題は山積みだろう。

教育観の欠如が問題

長年教育に携わってこられた私の恩師は

現在の日本の教育問題の根幹は、

教育観の欠如であると喝破されていた。


すなわち、戦前は富国強兵のための教育であり、

戦後は経済発展のための教育で、

一番大切な「子供の幸福」がおざなりにされていた結果だと。


または真剣に一人一人の生徒の幸福を考えずに、

「いい大学に入れば、幸福な人生が保証されている」というような

薄っぺらな幸福感しか提供できなかった教育行政の問題であると。

加害者に必要なもの

話を戻して、不幸にも罪を犯してしまった人間にも、

必要なのは、罪を罰する刑務所ではなくて、

これからどうやって罪を償って生きていくのかを導く教育ではないだろうか?


理想論を言っていることは分かっているが、

そこの根本を変えない限り、「負の連鎖」は変わらない気がする。

www.jcps.or.jp

未来をどう考えるか?

最後に、レミゼラブル(悲惨な人々)の作者のユゴーの言葉を引用したい。

未来にはいくつかの名前がある。

意志薄弱な者はそれを不可能と呼び、臆病者は未知と呼ぶ。

しかし勇敢な者はそれを理想と呼ぶ。

The future has several names.

For the weak, it is impossible;

for the fainthearted, it is unknown;

but for the valiant, it is ideal.

私が理想論を諦めないのは、この言葉のおかげでもある。

estorypost.com

まとめ

以上、今回の記事では、

「判決を下せば、正義は執行された」

「刑務所に入れば、罪は償われた」という

現在の司法制度に対する私個人の違和感をまとめてみました。


少しでも参考になれば嬉しいです。

これからもGlocal Lifeをよろしくお願いします。

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追記(7月22日)

ガンジーの言葉にも共感したので、載せておきます。