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アメリカの格差社会を考える

今回の記事では、現代アメリカの大きな問題である格差社会について考えてみたい。

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トップ1% vs. 残り99%

トップ1%は、1979年から2007年まで、富を急上昇させましたが、
残り99%の人はほぼ変わらない生活を過ごしています。

またアメリカは「自由と平等の国」で、
自身を「中流階級」と考える国民が大多数を占めていましたが、

現在は、アメリカのトップ1%の裕福層が、アメリカ全土の富の40%を独占し、
残りの80%の人が全体の富の7%を分け合う状況になっています。

アメリカの資産の不平等の図

2013年の時点のアメリカでの資産の不平等を描いたものです。

トップ1%や9%のお金持ちが大部分を独占する一方で、
貧困層の40%で、赤の小さな点の部分を奪い合っています。

富の格差は全世界的問題

このような富の格差は、全世界的問題で、最近のニュースよると、
全人口トップ1%の裕福層が、全世界の半分の富を独占しているそうです。

occupy wall street (ウォール街を占拠せよ)

2011年秋には、occupy wall street (ウォール街を占拠せよ)の運動が
盛んになりましたが、すぐに下火になってしまいました。

"too big to fail"(大きすぎて潰せない)

プラカードにある "too big to fail"は、
2008年のサブプライムローンに始まった大不況で、
投機的な手法で大儲けをした後、大損したアメリカ大手投資銀行を
アメリカ連邦政府が国民の税金を使って救済したことを批判したものです。

"too big to fail"は、「大きすぎて潰せない」という意味で、
自己責任が基本のアメリカ社会でも、大手銀行に責任を取らせて倒産させるよりは、
税金を投入して、救済したことは、論議の的になりました。

アメリカの「怒れる有権者」

ウォール街の占拠運動は、すぐに下火になってしまいましたが、
格差社会に対する国民の怒りは表層には見えなくても、地下水脈のように続いていて、
「怒れる有権者」というのは、今回の大統領選のテーマの一つにもなっており、

大本命と目されていたヒラリーやジェブ・ブッシュ(ブッシュJrの弟)を脇目に、
トランプやサンダーズなどの本流以外の候補者への人気につながっています。

格差問題とサンダーズ人気の関連性

格差問題とサンダーズ人気の関連性については、こちらの記事もどうぞ。

kbooks.hatenablog.com

サンダース氏支持者層

ご質問のあったサンダース氏支持者層だったのですが、
私も興味があって、いろいろ調べてみたら、こんな記事を見つけました。

jp.wsj.com

以下記事の引用:

サンダース氏がハリウッドの一部著名人から熱狂的な支持を受けていることは、
同氏が全米の他の地域でリベラル派や若者の共感を集めていることと呼応する。
アイオワ州党員集会の入口調査によると、
同氏は30歳未満の投票者の84%から支持された。
30―44歳の投票者からの支持率は58%と、クリントン氏の37%を上回った。
(引用終了)

大変に興味深い統計なので、また数日中に、
若者たちのサンダース支持について詳しい記事を載せたいと思います。

関連記事

追記:こちらの記事にまとめました。

kbooks.hatenablog.com

アメリカの教育の格差

アメリカの教育の格差については、こちらの記事もどうぞ。

kbooks.hatenablog.com