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文系でも大丈夫!最近の12大金融危機の背景が100%理解できる本

いやね、この本ね、めちゃくちゃ良い本ですよ。

金融危機の最前線に立っていらした経験豊富な専門家の方が
経済知識のほぼ0の超文系の私にも理解できるくらい
分かりやすく書いていらっしゃるので、本当におすすめです。

12大事件でよむ現代金融入門

12大事件でよむ現代金融入門

経済知識のほぼ0の超文系の私

お恥ずかしいですけどね、超文系の私は、経済の仕組みとか全然分からないんですよ。

2008年のサブプライム・ローンも、
アメリカでの自分の就職にもどっぷり影響がありながら、

「銀行が金儲けのために、ローンを返せない人達にも家を売っちゃったのね」
程度の理解度で生きてきて、

中高生の時の90年代のアジア通貨危機などは、ぼんやり記憶がありつつ、
どうして通貨の危機なんかが起きたのか全然分からなかった。

せめて自分の頭で理解したい

アメリカの退職金は自分で投資運用しなければいけないと知って、
一度しっかりお金の勉強をしようと思ってから、貯金や投資の本も随分読んだんですが、

やっぱりその根本である経済や金融の仕組みも、
もっと理解したいと思うようになりました。

いや、だって、いくら個人で頑張って貯金しても、大きな経済危機が来たら、
そういうささやかな個人の努力とか、簡単に無に帰してしまうじゃないですか?

そういう大きな流れには逆らえないことを知りつつ、
全く何が起きているのか理解できずに流されるのは嫌だな〜と思って、

どうせ経済危機に巻き込まれるにしても、
せめて自分の頭でしっかり理解しておきたいな〜と思って、
いろいろな本を読み漁ったんですよ。

歴史の流れを俯瞰できる

その中で、この本はかなりおすすめです。

まず、12大金融危機の事件ごとにまとめられていて、
ちょっとしたルポタージュを読んでいる感じで、読みやすいです。

そして、各金融事件ごとの背景が詳しく説明されているのに加え、
時系列順に金融危機を並べていることで、

以前の金融危機の火種が次の危機に繋がったという
歴史の流れも俯瞰することができます。

人間の業の複雑さ

こういう歴史を学ぶと、学生時代に恩師に教えてもらった
スペイン国王カルロス2世の先生の言葉を思い出します。

「歴史は繰り返します。けれども、もたらされる結果は違います」

「しっかり見るのです。一見同じように見える状況でも、
根っこが違う時も少なくありません」

う〜ん、やっぱり、こういう歴史を学ぶと人間の業の複雑さを感じますね。

特に、こういう経済の問題は、人間が貪欲を克服し、
知足(足ることを知る)という境涯に達しない限り、
同じことの繰り返しな気がする。

歴史を学ぶ重要性

でも、まあ、だからこそ、こういう歴史を知り、
過去の金融危機の失敗から学ぶことは大切だと思う。

「歴史を学ばない人間は、いつまで経っても精神的に成熟しない子供である」
という言葉があったけど、その通りだと思う。

特に、アメリカは歴史の浅い国だから、
「過去より未来志向」というのは長所でもあるんだけど、

もっと歴史を深く学ぶことで、もう少しバランスの取れる社会になると思う。