国内に11個の地域国家を抱えるアメリカ (前半)
ご存知の方も多いかもしれないが、アメリカの面積は日本の25倍である。
そう考えると地域の分裂ができてしまうのは、避けようがないのかもしれない。
American Nations: A History of the Eleven Rival Regional Cultures of North America
- 作者: Colin Woodard
- 出版社/メーカー: Penguin Books
- 発売日: 2012/09/25
- メディア: ペーパーバック
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前回までの経緯
前回の記事では、アメリカを国内の様々な分断について語ったが、今回の記事では、
アメリカ国内の11個の地域国家に分断した本の詳しい内容を紹介したい。
この11個の地域国家の中でも、それぞれが日本よりも面積が大きいのが大半だ。
今回は前回の記事に引き続き、アメリカ国内の11個の地域国家について語りたい。
それぞれの民族国家の簡単な説明は、この英語のまとめサイトからお借りしました。
以下記事引用。割と短い文が多いので、英語と私の日本語翻訳を併記しました。
追記:アメリカは著作権違反にすごい厳しいので、
念のために英語の併記は、削除しました。
英語の原文に関しては、こちらの記事から無料で読めます。
11個の地域国家の地図
まず下の11個の地域国家の地図をご覧下さい。
一度に11個の地域国家を全て紹介すると長くなるので、
今回の記事では最初の5つの地域国家について紹介させて頂きます。
1."Yankeedom"(ヤンキー王国)
Yankee(アメリカ合衆国北東部に住む白人に対する俗称)の
Kingdom(王国)という意味
アメリカの頭脳。
この地域は、アメリカの建国の父達のプロテスタント的倫理観を持ち続け、
教育・大いなる善のための犠牲・知的発展を大切にしている。
しかし著者は「他の(アメリカ国内)の民族国家は、
ヤンキーの空想的理想主義の傾向を恐れ不安視している」と述べている。
2. "New Netherland"(ニュー・オランダ)
*ニューイングランドやニューヨーク(ヨークというイギリスにある町に因んで建設)をもじったもの
この地域は17世紀のオランダ系建国者達の
(高度な) 知的素養と商業的素質を色濃く残している。
「物質主義的でありながら、倫理と宗教の多様性に対する深い寛容性と、
探求と良心の自由に対する揺るぎない傾倒性」
3. "The Midlands" (内陸部)
政治的には穏健、しかし民族的多様性にも関わらず、どこか内向き志向、
ドイツ系移民と英国クエーカー教徒によって開拓された遺産である。
「(内陸部は)社会は大衆に益するために組織されるべきとの
ヤンキーの信念を共有するが、政府による一方的な介入は拒絶する」
4. "Tidewater"(潮の影響を受ける海岸地帯)
南部にあるが南部ではない。
伝統を重んじるが、今日では「衰退期にいる」
ヤンキーの価値観がメイソン・ディクソン線を突破して、
シャーロット (ノースカロライナ州の大都市)のような場所に
流れ出ているからである。
メイソン・ディクソン線については、こちらの説明をどうぞ。
5. "Deep South"(最南部地方)
税金であろうが環境保護政策であろうが、すべての形態の規制を拒絶する。
そして時々、自由を制限することに歴史的な偏向の兆候を見せる。
次回へ続く
長くなったので、残りの6つは、次回に紹介します。
翻訳って、思ったより時間がかかりますね。。。汗
アメリカ国内の様々な分断について語った前回の記事は、こちらです。