アメリカは本当に分裂しているのか?
二大政党制のせいか、ここ最近は大統領選のたびに、アメリカの分裂が話題になる。
前回の選挙でのオバマとロムニーの選挙人の獲得数を表した地図は、
皆さんもご覧になったことは、多いと思う。
分断の根本原因
しかし、中央集権の強い日本に住んでいると、なかなか想像しずらいが、
アメリカの分断の根本原因は、各州の権限が強いことなのだ。
今更当たり前のことだが、the United States of America (U.S.A.)は、
本来なら「アメリカ合州国」と訳されるべきである。
アメリカという国は、各州の連合国であるという意識は
現代のアメリカ人にも、まだまだ強い。
南部連合国旗による分断
今年の夏にも、南部連合国旗の問題で、ニュースを騒がせた。
現代でも南部各州のほとんどの政府機関では、アメリカ合州国旗と共に、
南部連合国旗が飾られているという事実は、この国の分裂の根の深さを表している。
ロシアの教授による分断
以前ロシアの教授が、アメリカを5つ(ハワイを含めて6つ)に分断して、
それぞれが東西南北に、EU・中国・ロシア・カナダ・メキシコに吸収されるだろうと
論じて、アメリカで話題になった。
アメリカ人ジャーナリストによる分断
さすがに、この図は、単純化しすぎているだろうと思うが、似たようなやり方で、
アメリカを11個の「地域・民族国家」に分けた本は、ベストセラーになった。
American Nations: A History of the Eleven Rival Regional Cultures of North America
- 作者: Colin Woodard
- 出版社/メーカー: Penguin Books
- 発売日: 2012/09/25
- メディア: ペーパーバック
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アメリカに長年住んで、各地を訪れた生活実感として、
この分け方は、割と的を得ていると思う。
次回へ続く
長くなってきたので、それぞれの民族国家の説明は、次回の記事に譲りたい。