Glocal Life

自分らしさを大切に、世界とゆるく繋がるブログ

匿名制から実名制の時代へ!これからのインターネットの未来は米国式

前回の記事では、インターネットで実名プラス顔写真を公表するのが当たり前の
アメリカの事情を紹介し、

前回の記事で、その理由として、アメリカでは、インターネットは、
公共空間(コモンズ)の伝統の中に組み込まれていることを紹介した。

インターネットの「匿名性」を重視する日本とは、ずいぶん事情が違う。

今回の記事では、日本の「匿名性」とアメリカの「実名性」から、
「インターネットは、公的空間か?私的空間か?」ということを考えてみたい。

f:id:kbooks:20160608045635p:plain

インターネットは公共空間

私は、この件に関しては、アメリカの感覚が正しいと思う。

「正しい」という言い方が不適切であるのなら、

「未来の地球社会では、現在のアメリカ社会の路線の延長として、
『インターネットは公共空間だ』という共通認識に向かっていくだろう」

と言い換えてもいい。

「匿名性」と「実名性」

まず最初に、「匿名性」と「実名性」と、
「公的空間」と「私的空間」の関係について、考えてみたい。

結論から言えば、テレビやラジオの公共電波が「公共空間」であるのなら、
未来の地球社会では、インターネットも「公共空間」とならざる得ないだろう。

そして、テレビやラジオの公共電波で意見を述べる場合は、
特別にプライバシーの保護が必要な場合を除けば、基本的には実名報道である。

「匿名性」の危険性

民主主義が衆愚政治に陥らないためには、健康な市民社会の育成が不可欠である。

「匿名性」で守られた無責任な言動によって煽られ、
民主主義が衆愚政治に堕した有名な例は、古代アテネの陶片追放だろう。

Wikipediaによると、陶片追放とは、「古代アテナイで、僭主の出現を防ぐために、
市民が僭主になる恐れのある人物を投票により国外追放にした制度」であり、

「広義には集落や集団からの追放を指し、日本の村八分と近いものと解釈される」
とある。

陶片追放 - Wikipedia

Facebookだと荒れない?

現在の日本の匿名性のインターネットでの無責任な言動は、
古代アテネの陶片追放を、彷彿させる。

どこかで読んだが、日本では、ブログより、Facebookの方が荒れないという。
Facebookは、基本的に実名だから、変なことは書かないらしい。

逆を言えば、インターネットでは、匿名性をいいことに、
自分で責任を取れないような無責任な輩が、山ほどいるということだろう。

以前の記事で、罪の文化と恥の文化という文化類型を紹介したが、
日本では「人にバレさえしなければ、何をしても良い」という訳だ。

kbooks.hatenablog.com

民主主義の基本

実際は、実名制がコメント荒らしを解決できないという証拠もあるらしいが、

jp.techcrunch.com

匿名性でも実名制でも共通して、大切なのは以下の2点だろう。

1. 自分の言動に責任を持つ

逆を言えば、自分で責任を持てない言葉や、
人に知られて恥ずかしいような下劣な言葉は、

例え匿名で誰が言ったのか分からない状況であっても、
公共空間(インターネット)では、書くべきでない。

2. 多様な考えを尊重する

これも、インターネットに限らず、日本のメディア全般に欠けている資質かもしれない。

自分と全く同じ人間なんて、世界中探したっていないのは分かりきっているのだから、
「自分と違う意見を持っている」という理由で、
他人を攻撃するのは、止めといた方が良いだろう。

「自分と違う意見を持っている」他人を攻撃し続けたら、
最終的には、世界中の人間全てを敵に回しかねない。

「自分と違う意見を持っている」他人を受け入れない人間は、
自分が幼稚で、人間として未成熟であることを吹聴しているようなものだ。

読者に対する誠実

ちなみに、私は、実名を公表すると、仕事場に迷惑をかけるのが嫌なだけであって、

両親や兄弟姉妹を始めとした家族全員にも、
Facebook上で繋がっている高校や大学時代の友人にも、

勤務先の友人・知人にも(日本語が読める人には)全員私のブログを公開している。

私はこのブログで、知人にに知られて恥ずかしいような言葉を吐くつもりはないし、
他人を貶めるだけの愚劣な言動をするつもりはない。

このブログを読んでくれる読者に対して、
その時々の自分の精一杯の誠実な言葉を綴ってきたし、
それは、これからも変わることはない。

kbooks.hatenablog.com

まとめ

今回の記事では、日本の「匿名性」とアメリカの「実名性」から、
「インターネットは、公的空間か?私的空間か?」ということを考えてみました。

ご参考になれば、嬉しいです。

関連記事

こちらの記事も合わせてどうぞ。
kbooks.hatenablog.com
kbooks.hatenablog.com