現代日本版「森の生活」!シンプルで最低限だが、精神的に豊かな生活
私は、アメリカの哲人ソローが好きで、ソローについての記事も幾つか書いた。
私がソローが好きなのは、彼のシンプルで、物質的には最低限だが、
精神的には豊かな生活スタイルに共感するからだ。
現代日本版「森の生活」
最近読んだ、この本の中のフルサト・プロジェクトは、
ソローの森の生活に近いのではないかと思う。
- 作者: 伊藤洋志,pha
- 出版社/メーカー: 東京書籍
- 発売日: 2014/04/28
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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ソローが、もし現代日本に生きていたら、
このような生き方をしたのではないだろうか?
ニートとしてのソロー!?
あともう一冊、ソローの生き方を彷彿させた本がある。
意外に思われる方も多いかもしれないが、この本だ。
ニートの歩き方 ――お金がなくても楽しく暮らすためのインターネット活用法
- 作者: pha
- 出版社/メーカー: 技術評論社
- 発売日: 2012/08/03
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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本のタイトルは「正直ちょっと引くわー」と思って、
あまり食指が動かなかったんですが、読んでみたら、めちゃくちゃ良かった。
本でも、食べ物と同じく、「食わず嫌い」は、損をしますね!
ここ1〜2年で、200冊ぐらいの色々な本をランダムに読んでて、
今の私たちの世代の日本の社会の生きずらさみたいなのを考えていたのを、
この人がすごいまとめてくれた感じがする。
「人とのつながり」を大切にする生き方
ニートで無職で、まあ世間的に見ればどうしようもない人なんだけど、
京都大学出ている人で、本をすごいたくさん読む人なんだよね。
この人が大事にしている家族以外のゆるいつながりって、
これからの日本で、本当に大事だなって思った。
「人とのつながり」がきちんとしてたら、最低限のお金もついてくるって、
本当にそうだなって思う。
思考の糧におすすすめ
もちろん、この人と私の意見の異なる所もたくさんあるんだけど、
自分自身の問題意識とか試行錯誤の思索をするのに、すごい刺激を受けた。
ちょっとこのタイトルは苦手という人は、
もしかしたら、最近出たこちらの方の本がいいかもしれない。
- 作者: pha
- 出版社/メーカー: 大和書房
- 発売日: 2015/12/19
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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持たない幸福論 働きたくない、家族を作らない、お金に縛られない
- 作者: pha
- 出版社/メーカー: 幻冬舎
- 発売日: 2015/05/26
- メディア: 単行本
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ソローの名言
最後に、私の好きなソローの名言の一つを紹介します。
人生は、いろいろ悩んで、試行錯誤しないと、
本当の自分なんて分かんないんだよって意味だと捉えています。
ゲーテの言葉
似たような意味で、ゲーテの「ファウスト」の中の、この言葉も好きです。
人間は向上に努力する限り、迷うものだ。(山下肇訳)
現代は快楽至上主義の社会で、悩んだり、迷ったりすることは、
ネガティヴな意味に捉えられることが多いかもしれないが、
悩んだり、迷ったりしていること自体が、向上の証ではないだろうか?
逆に言えば、悩みも迷いもしない人生は、
ただ目の前の快楽を消費しているだけの動物的人生のように思う。