Glocal Life

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ビジネスと化してるアメリカの大学!授業の評価は顧客満足アンケート

これは最初は、ブログに公開するのを気後れしていて、

noteの有料記事として書いた物なのですが、


今までのように一日一記事の更新だったら目立つけど、

現在のような大量更新だったら、その中の一つに紛れこませれば、

そんなに目立たなくない?と思って、サクッと公開してしまいます。

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ブログで書くのを気後れした理由

いやね、仕事の愚痴もね、ブログに書くのは、少し気後れしてしまうというか、

ぶっちゃけ全世界の人間に無料で公開しているものだから、
自分の仕事関係の人が見たら、嫌だなみたいな気持ちがあったんですよ。

noteも全世界の人に公開しているのは同じなんだけど、
100円の有料って所がハードルが高い。

仕事関係の人でも、
「100円払ってまで、私の仕事の愚痴を聞きたいんだったら、聞かせてやるよ!」
という感じで、思い切れる部分が、noteの良い所ですね(笑)

学生が見ると、後味が悪い?

まあ、匿名のブログですし、
仕事関係の同僚は日本語が読めない人間が99%なので、
特に心配していなかったのですが、

ブログで書くと、万が一、
日本語を勉強していた私の学生が見たりすると、後味が悪いなと思いまして。

日本語がそんなに読めなくても、
グーグル翻訳とかを使えば何とかなるかもしれないし(笑)

最終的に「ま、いっか」(笑)

というわけで、いろいろゴチャゴチャ考えていたのですが、
最終的に「ま、いっか」という所に落ち着きました(笑)

いろいろ考えたんですが、現実的には、特に問題はないかと思いまして。

前置きは以上で、仕事の愚痴の開始です。

学生に媚を売るのに疲れる

私がアメリカの大学教授を辞めたい一番の理由は、学生に媚を売るのに疲れたから。

学生は可愛いと言えば可愛いんだけど、18歳〜22歳で若くて、
一言で言えば、馬鹿だ。

若さなりの良い所もあるんだけど、若さなりの傲慢さやバカバカしさには、
時々うんざりする。

しかし、古今東西、若者とは、馬鹿で可愛いものだのだ。

問題は、その若さゆえの馬鹿な学生に媚を売らなくてはいけない、
現在のアメリカの2流、3流の私立大学の機能不全である。

アメリカの大学はビジネスの場

現在のアメリカの大学は、教育の場所というより、ビジネスの場という意識が強い。
ビジネスの論理で行くと、学生は高額な学費を払ってくれるお客さんである。

特に、私立大学では、学生の学費が私たち教職員の給料になる。

なので、アメリカの大学のビジネスでは、
学生による「顧客満足度アンケート」が一番大切なのだ。

昇進審査で大切な「学生からの評価」

学生のクラブのアドバイザーとか、クラブのイベントを手伝ったりとか、
日本の大学では普通は職員がやることも、アメリカの大学では教授陣がする仕事だ。

アメリカの大学では、職員の方が、学生に対する対応がドライだ。

助教授・准教授・教授という昇進を決める大学の昇進審査でも、
学生からの評価が大きく占める。

学生の好き・嫌いに左右される教授の人気コンテスト

しかし、その「学生(顧客)からの評価」というものが曲者だ。

少なくとも、私の大学では学生からの評価は、ただ単にその学生が、
その教授を好きか嫌いかの感情に左右される人気コンテストみたいなものだ。

どんな基準で持って学生が、
良い授業・良い教授を判断するかという客観的な評価基準は存在しない。

結局、その教授が学生に対して感じが良かったのかどうかの感情的な判断に過ぎない。

何が悲しくて博士号まで取って、
18歳〜22歳のクソガキ共のご機嫌を取らなければいけないのだと
怒りを通り越して、呆れてくる。

根強い人種差別・性差別・年齢差別

そして、アメリカの大学の教室では、明確な人種差別・性差別・年齢差別がある。

18歳〜22歳のクソガキ共は、年寄りの白人男性教授の言うことは素直に聞くが、
若いアジア人教授である私のことなど、舐めきっている。

私の大学では教育の水準を高めるため、
一年に一度ランダムな同僚の授業を見学することが義務付けられているが、

私の授業ではダラけきっているハワイ出身のアジア系の女学生が、
白人のおじいちゃん教授の授業では、全く態度が違って、
開いた口が塞がらなかった経験がある。

学生が悪いのではなく、大学のシステムが悪い

そういう生意気さは、若さゆえにしょうがないとは思うし
(アメリカの若い大学生は自分が世界で一番頭が良く、全てを知っていると思っている)

その若さゆえの傲慢さは少しは可愛くもあるのだが、
それがそのまま昇進や給料を決める大学の査定に影響するのは、
公平なシステムとして間違っていると思う。

耐え忍ぶか新天地を求めるかは自分次第

まあ、でもシステム相手に文句を言っても、変わるのは10年か20年後だろう。

そのシステムの馬鹿馬鹿しさに耐えて仕事を続けるか、
そのシステムの及ばない新天地を求めるかは、個人の価値観の問題だし、
経済状況や家族状況によって、それぞれ違うのだろう。

私は別に養うべき家族もいないし、十分な貯金もできたので、
このシステムの馬鹿馬鹿しさに耐えて仕事を続けるモチベーションが急低下している。

世の中は不条理で溢れているけど、
その不条理を全て受け入れなければいけないとは決まっていない。

奴隷じゃないんだから、自分に合わない場所からは逃げ出していいし、
自分がより良く生きれる場所を探して良い。

教授だけが知っている裏事情

ちなみに、私も大学・大学院とアメリカで11年学生をしていましたが、
自分が助教授という立場になって初めてこのような裏事情を知りました。

アメリカの大学の講師や客員教授ではなく、
実際の昇進の審査がある助教授・准教授・教授でないと、
こういう裏事情は知らないと思う。

論文出版の評価のみで昇進が決まる研究大学の事情は、また少し違うだろう。

そして、教授陣は学生に一切こういう裏事情の話をしません。

こんな教授には要注意!

ブログで文句を垂れ流している私でさえ、なんだかんだ言って学生が可愛いので、
4年間しかない貴重な青春時代を、こんなドロドロした裏事情に巻き込みたくない。

学生に、こういう話をペラペラ話す教授は、純粋な学生を利用して、
自分の評価に影響を与えようとしている人間なので、注意が必要です。

英語ではこれをmanipulateと言って、学生に一方的な情報のみを与えて、
洗脳して、裏で操ることです。

学生たちは若くて純粋なので、教授たちと良い関係を気づけていたら、
学生たちをmanipulateするのは簡単です。

「人気コンテスト」である「学生から評価」が高い教授は、
人格ともに素晴らしい方も多いですが、実際には、こういうタイプも多いです。

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