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アメリカ式のルールが世界を席巻!2050年まではアメリカが優位?

巷にはアメリカの没落等を論じる本も多々あるが、
私はあまり相手にしていない。

沈みゆく大国アメリカ (集英社新書)

沈みゆく大国アメリカ (集英社新書)

アメリカの優位性は、ソフト・パワーにこそある。

彼らの論理にも一理あるかもしれないけれど、どうもこの手の本は、
アメリカの仕掛けたグローバル化の根本的な部分を理解していないように見える。
そのような本より最近のナイ博士の本の方が説得力がある。

アメリカの世紀は終わらない

アメリカの世紀は終わらない

ナイ博士は「ソフト・パワー」の概念を初めて提唱した政治学者だ。
こちらの本も論じているように、
アメリカの優位性は、ソフト・パワーにこそある。

普遍性を希求するアメリカ社会

沈まぬアメリカ 拡散するソフト・パワーとその真価

沈まぬアメリカ 拡散するソフト・パワーとその真価

確かにアメリカ社会には普遍性を希求する風土がある。
普遍的な土台がなければ、公平な競争は不可能だからだ。
しかし、同時に100%普遍的で中立な社会ルールは存在しない。

現代私達の世代が直面しているのは、
政治・経済・文化等の生活のあらゆる側面で、
グローバル化の名の元に
普遍性の仮面を被ったアメリカ式のルールでの飽くなき競争だ。

アメリカ式のルールの一覧

政治=民主主義
経済=資本主義
技術=情報革命やエネルギー革命
言語=英語
文化=ハリウッド映画やディズニー映画
食べ物=マクドナルドやスターバックス
ファッション=Tシャツやジーンズやスーツ

国粋主義での対抗は危険

ただこのようなグローバル化(アメリカ化)に対して、
安易に国粋主義で対抗するのは大変危険である。

冷戦終結以後の様々な血を血で洗うような民族紛争の歴史が、
それを物語っている。

片方には極端なグローバル化の元の激しい競争、
もう片方には、自己陶酔的で暴力的な国粋主義、

この二つの強い引力の間で、
どのようなアイデンティティーを構築するかが
個々人に問いかけられている問題だ。

アメリカ・中国・インドの三国時代!?

私の恩師は以前、21世紀は、
アメリカ・中国・インドの三国時代になると論じた。

まあ、2050年ぐらいまでは、
今のアメリカの優位は揺るがない気がする。

多様なアイデンティティーの在り方が交錯する中で、
これからどのような世紀が拓かれていくのか大変に興味がある。